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葬儀の知識とマナーVol.13 「お香典返しの目安と方法」

葬儀の知識

葬儀でお香典をいただいた際にお渡しするのが「お香典返し」です。
まずは、葬儀の際に参列いただいた方にお渡しする主なものを整理してみましょう。

□会葬礼状
参列いただいた方へのお礼の文面を記した挨拶状です。はがきサイズのもや二つ折りタイプのものがあります。また、最近では故人様のエピソードやお人柄、故人様が残した言葉を記したオリジナル礼状を作ることもできます。

□会葬御礼品(会葬返礼)
参列した方みなさまへのお礼の品です。ハンカチやスティックコーヒーなどちょっとしたお気持でお渡しする品です。お香典返しとは意味合いが異なり参列いただいた方全員にお渡しします。また、関東地域では、この会葬御礼品に会葬礼状を添えてお渡しすることが一般的でもあります。

□お香典返し
その名の通り、お香典をいただいた方にお渡しするお礼の品です。ひと昔前はお茶が主流ではありましたが最近では詰め合わせやギフト、ブランド品など多種多彩な商品が好まれています。

以上の説明通り、会葬御礼品とお香典返しは意味合いが異なりますので注意してください。

今回、お話しするお香典返しですが主にふたつの返礼方法があります。
①当日返し…現在の主流でもあります。お香典の金額にかかわらず同一商品を用意し、通夜または葬儀の当日にお香典をいただいた方に直接渡します。当日に渡すので渡し漏れがなく、またご遺族は葬儀後の慌ただしさが軽減されるので他の手続きや整理に時間を費やせます。

②後返し…昔ながらの手法です。葬儀が終わった後、四十九日の忌明けをもって品物を用意する方法です。この場合、いただいたお香典を金額別に整理し、それぞれのお香典の額に見合った品物を選定し配送等でお渡しします。葬儀後に時間をかけて、その方に見合った商品が選定できることメリットでしょうか。

ここで、それぞれのお香典返しの目安と手法です。
関東地域では①の当日返しが多くなっています。金額にかかわらず同じ商品を用意するのですが、そこには「返礼の気持ちはみなさまへ同等です」と意味がこめられています。最近では2,500円~4,000円程度の詰め合わせギフトが人気で、高額のお香典をいただいた方には差額の追加で後返しとして改めて用意する形が良いでしょう。
②の後返しは葬儀後にお香典を整理し、それぞれのお香典額に対し、半分~三分の一程度の商品を選びます。寝具や高級ブランド茶、洗剤類、コーヒー紅茶セットやカタログギフトなどがあります。

不祝儀ごとは後に残さない方がよいとの云われから、香典返しにはすぐに消費できる飲食系の商品が多くあります。しかしながら、「これをお返ししたら喜んでいただけるかな」と考えながら商品を選ぶケースも多くなってきており、寝具やカタログギフトも人気になっています。
また、地域によっては全額同等返しの風習もあり、葬儀同様に地域の慣習を確認するとよいと思います。

お香典は「急なことで入り用も多いと思います。どうか故人様へお使いください」と相互扶助の考えのもとからお気持でいただくものです。お香典の歴史参照
お返しは故人様に成り代わってご遺族が用意する物。「お父さんなら…」「おばあちゃんなら…」など故人様の気持ちを汲みながら御礼を行うことが大切です。

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