12月~3月は実はお亡くなりになる方の数が急激に増えます。政府発表の死亡者の数字を見てもこの厳冬期が圧倒的に多いのです。
理由はいくつかありますが、その中でも毎日の生活の中で気を付けていただきたいことがあります。
それはヒートショックです。ヒートショックとは急激な温度変化で著しく体への悪影響を及ぼし、最悪の場合に死につながります。寒いところから暖かいところへ急に移動するケースが増えるこの季節、急激な気温差で血圧が大きく変動し心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなるためです。
特に多いのが入浴時です。脱衣所で服を脱ぎ「さあ、お風呂で温まろう」。その気持ちはよくわかります。私もそうです。しかし、この急激な温度環境の差がとても危険なのです。特に60代以上方や基礎疾患をお持ちの方は本当に注意が必要です。
ヒートショックを防ぐためには、脱衣所を少しでも暖かくして浴室との温度差をできるだけなくすことです。それが難しいようであれば、入浴時には、まずは足元からゆっくりとお湯をかけていき、いきなりシャワーを浴びたり湯船に入らないようにしてください。そうすることでヒートショックで命を落とす確率はグンと低くなります。
また、お風呂に入る時は家族の方に「お風呂入るね」と一声かけるのも良いと思います。ご家族の皆様も「急に湯船に入らないでね」などと注意喚起を常にしてあげてください。
ヒートショックは高齢者だけでなく年齢を問わず起こりうると言われております。ひとりだけの問題にせず、ご家族や周囲も一緒に周知していくことで予防につながります。時々、入浴中に「大丈夫?」と声を掛けることも効果的ではないでしょうか。
新型コロナ感染症がクローズアップされてヒートショックの注意が希薄になっているのですが、是非意識を忘れずにお願いします。